二重窓を取り入れて、窓の断熱性を高めようと考えている方もいらっしゃるでしょう。開口部の断熱性を向上させるには、他にも様々な方法がありますが、窓を二重にすることはその中でも比較的コストの面などで魅力的なやり方の1つです。そこで今回は、二重窓について、その特徴やメリット・デメリットについて紹介していきたいと思います。開口部の断熱性は暮らしを快適にしていく上でも重要なポイントとなりますので、どのような方法を取り入れるかもこだわっていきましょう!
二重窓とはどういうものかについてまず見ておきましょう。これは、文字通り、窓が二重になっているもののことで、その他にも内窓や二重サッシと言われることもあります。これは、あくまで別々となっている2つの窓ガラスとサッシが取り付けられている窓のことで、1つのサッシに2枚の窓ガラスが取り付けられる複層ガラスなどとは異なります。つまり、複層ガラスは1つの窓を開ければ外になりますが、二重窓は2つの窓を開けると外に出ることになります。
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※ 窓の写真ページ
ここからは、二重窓のメリットについて見ていきましょう。そのメリットとしてまず挙げられるのは、やはり優れた断熱性です。複層ガラスのように、屋外と室内が2枚の窓ガラスで隔てられることから、1枚の窓ガラスでなる一般的な窓に比べるとはるかに開口部の断熱性は高くなります。それにより、冷暖房効率も高くなり、光熱費の節約にもつながります。家の中でも開口部は熱の出入りが最も激しい部分でありますので、このような方法で積極的に断熱性を高めていきましょう。
写真:(C) photo 2016 Susumu Koshimizu
断熱性が優れているということは、結露が発生しにくい窓であるということも言えます。もちろん、それには二重窓の気密性もしっかりとすることが必要になりますが、二重サッシがつくる空気の層で屋外と室内の空気が隔てられることで、結露が発生しにくい窓となります。また、結露しにくいということは、カビが発生しにくい環境ということでもありますので、結露に悩まされているという方は、比較的コスト面で有利な内窓を取り入れてみてはいかがでしょうか。
【結露については、こちらの記事でも紹介しています】
窓ガラスが二重になっていることで、防犯面でも有利な窓となることもメリットの1つとして挙げられます。二重窓を破って室内に侵入するには、通常の窓と比べると単純に2倍の時間がかかってしまうことから、侵入者も自然とその窓を破って室内に入ることをためらうことになります。表の通りから見えるような窓は、姿を見られやすいことから狙われにくいので、外から見えにくい家の裏にある窓を二重窓にしていくと効果的な防犯対策となるでしょう。
防音性に優れた窓であることも大きなメリットとなるでしょう。2枚の窓ガラスとそれらに挟まれた空気層が屋外や室内から発生する音を大きくカットしてくれます。交通量の多い幹線道路沿いに面する窓や、隣家に面する窓に取り入れると効果的でしょう。また、シアタールームや楽器を演奏する部屋など、室内から発する音が隣家に迷惑にならないように取り入れることもしてみるといいでしょう。